足立区でサザンの音楽に包まれたあたたかいご葬儀のお手伝い

音楽葬

以前、足立区にお住まいの方のご葬儀のお手伝いをさせて

いただきました。

 

 

ご自宅でご家族だけでお見送りをしたいというご希望でした。

お打ち合わせが始まり、色々故人様のお話が進む中で

ご家族様は『お父さんらしい送り方ができたら最高だね』と

お父さんらしいものについて次から次へとあげてくれました。

 

 

たばこ、筆(とても字がお上手だったので)、よく履いていたという短パン、大好きなビール・・・クワガタ捕りに連れて行ってくれたこと・・・

 

 

色々なお話をたっぷり聞かせていただきましたが、奥様が

『なんか足りなくない?』

というと皆様いっせいに

『そうだね・・・』

 

 

しばらく沈黙が続いて、その後に大学生のお嬢様から

『サザン!サザンが足りないんだ!!』

という声。

ご家族皆様一斉に『そうだぁ!!』とご葬儀の打ち合わせとは

思えないほどのテンションでした。

 

 

近くのお寺様が菩提寺ということで、お通夜も葬儀も御式を行う事になっておりましたので、

『葬儀で音楽なんてだめだよね?』

と思っていらっしゃったそうです。

 

 

私が、御導師が読経をしている時間以外はずっとかけていても

大丈夫ですよとお伝えするとCD探しが始まりました♪

 

 

ご家族の皆様は、よく聞いてはいたけどなんていう曲かまでは

わからないし、CDもほとんど処分してしまったということで

少しがっかりされたようでした。

 

 

そこで、私も音楽が好きでサザンも大好きなことをお伝えすると、

『じゃぁ、お任せしてもいいですか?』

と言われ責任重大な役目を任せていただくことになりました。

 

 

有名どころでまとめた方が良いのか?しっとりとしたバラードでまとめた方が良いのか本当に悩みました。

 

 

長い時間かけて、曲順なども試行錯誤して音楽をかけさせて

いただきました。

 

 

すると、

『この曲よく聴いてた!』

『これが、一番好きだったんじゃない?』

『あぁ、これはみんなで鎌倉に行ったときにかけてたね』

などなど、本当に喜んでいただくことができました。

 

 

そして、御出棺の時・・・

 

 

お花入れが終了して、ご自宅を出発する直前までとっておいた曲

『希望の轍』

 

 

アップテンポな曲で最後におかけして良いか本当に悩みました。

 

 

残されたご家族様は、奥様、ご長男様、そして大学生のご長女様。

皆様、お辛い中でもたくさん笑いながら色々なお話を聞かせて

下さいました。

 

 

そして、思い出話の途中で言葉に詰まると

『お父さんが心配するよ』と声を掛け合っているお姿を

たくさん見させていただいたので、この曲を選びました。

 

 

後日、お聞きしたのですが『希望の轍』という曲は

奥様と出会ったころに、本当によく聴いていた曲で、

ご長男様が高校生のときに、悩みをかかえていた時に

この曲を聴きながらドライブに連れて行ってもらったことが

あったそうです。

 

そして、なんとお嬢様が数年前に失恋されたときにも

この曲を聴かせてくれたそうです。

『恋心なぜにせつなく、胸の奥にせまる・・・』という

歌詞の部分のところで、こんな風に思えたことが良い想い出って思える日がくるんだよ。その時にはもっと素敵な人が横にいてくれるから大丈夫!といって元気をくれたそうです。

 

 

そんな素敵な想い出がいっぱいつまった曲を最後にできたのは

私の力ではない気がしてなりません。

 

 

目にみえない力が働いて、この選曲になったのだと思います。

 

 

そして、音楽の力のすごさにも改めて感動しました。

 

 

海からは遠い足立区ですが、サザンの音楽に包まれて

本当にあたたかいご葬儀をお手伝いさせていただくことが

できました。

 

 

今回も最後までお読みいただきまして本当にありがとうございます。

 

 

このご縁に心から“感謝”です。