ご自宅からのお見送りの前に【足立区 家族葬】
ご自宅で旅支度をさせていただき、御納棺をさせていただいた時のお話です。
ご自宅でのお看取りをご本人もご家族様も希望され、奥様やお子様そして訪問看護の看護師さんやケアマネージャーさんのご協力で最期の時まで
『ありがとう!』
という声をかけ続けることができたそうです。
そんなお話をお聴かせ頂きながら、
“末期の水”や“湯灌”の儀式をご家族皆様にお手添えいただきました。
そして、旅支度。
お足元から足袋や脚絆(きゃはん)をお付けいただき、最後にはお気に入りのベストをかけていただきました。
そして、もう一つお気に入りのアイテム、帽子!を
どこに置くかで、泣いたり笑ったり・・・
本当にあたたかなお時間をお過ごしいただきました。
そして、いよいよお棺へと故人様をご移動するという時に
『ちょっと待って!』
と奥様が仰いました。
そして、奥の部屋から1つの箱を持って来られました。
中には、裁縫道具・・・
そして、その中から
“赤い糸”
を取り出すと、故人様の小指に結わきました。
本当に大好きなお父さんだから、私が彼方に行った時にすぐに見つけられるように結んでおくの。ねっ!お父さん!
お子様、お孫様の目から大粒の涙がこぼれ落ちました。
本当に、ご家族皆様から愛され、感謝されている故人様。
どれほど、優しく温かな方だったことでしょう。
多くの場合、私達がお仕事のご依頼をお受けするときには、その方は旅立たれたあと。一目でもお目に掛りたかったと思うことは多々ございます。
こんな素敵なご家族とご縁をいただき、私も妻にこの話をしました。
『俺が死んだら、こんな風に、来世でも一緒になれるように赤い糸結んでくれる?』
と聞くと・・・
『私より先に死んだら、殺す!』
と言われました。
これは、喜んで良いのでしょうか???
今回も最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございます。
このご縁に心から“感謝”です。