足立区の谷中で家族葬をお手伝いさせていただいた時のお話。
東京都足立区の谷中というところで、家族葬をご自宅で行った時のお話です。
先日、東京でも雪が降りましたが、この季節になると必ず想い出すご葬儀がございます。
その時、お亡くなりになったのはおじいちゃんでした。
お爺さまは、初孫であり一人しかいないお孫様を本当に可愛がっていらっしゃったそうです。
幼稚園に行くと、行きも帰りも一緒に歩き、小学校に入ってもお孫様が帰ってくる時間には必ず庭に出て帰りを待っていたそうです。
中学校に入っても、高校に入学してからもとにかく、可愛くて可愛くて仕方ないというのが溢れ出していたそうです。
そんなお孫様が、車の免許を取ると一緒に色々な所にドライブに連れていってくれたそうで、それが本当に嬉しかったとご家族に自慢げにお話されていたそうです。
そんな、お爺さまは息を引き取る間際に
『○○(お孫様)に会いたいなぁ』
『もう1度、この部屋から雪が見たいなぁ』
とつぶやかれたそうです。
就職して離れて暮らしていたお孫様は、何の連絡もしていないのにその日突然、お爺さまの元に遊びに来たそうです。
お爺さまは、ご家族の呼びかけにもほとんど反応ができないほどの状態だったそうですが、お孫様が
『おじいちゃん、ただいま!遊びにきたよ!』
というと、ぱっと目を開きお孫様を見つめて、ニコっと笑ったそうです。
そして、半分だけ開けた障子の外には雪が積もっていたそうで、
その景色を見たお爺さまは、またニコッと笑って静かに瞼を閉じたそうです。
少しして、涙が一筋流れその後に息を引き取ったということでした。
私が、枕飾りに伺った時には雪が積もっていて、庭の植木も真っ白に染まっておりました。
このお爺さまは、
雪が見たいということと、お孫様に会いたいという願いが叶うのを待って旅立ったとご家族皆様が口を揃えて仰いました。
雪景色が見える、故人様が大好きだった和室からご家族皆様で真心を込めて送り出してくださった、本当にあたたかいご葬儀でした。
そして、昔おじいちゃんと一緒に作ったんだと言って、お孫様が小さな雪だるまを作ってくださり、それを旅立ちの時にお柩の中に一緒にお入れいたしました。
家族葬と言いましても、優しいお爺さまは近所でも皆様から慕われていらっしゃったそうで、実に70名以上の方がご自宅にお参りに来てくださいました。
約一週間の間に、ご近所さま達が分散してお参りに来て下さいましたが、皆様必ず
『お爺ちゃんは、○○(お孫様)君が可愛くて仕方なかったんだよね』
というのが第一声だったそうです。
お子様達は、最期にボソッと言った願い事まで叶えちゃうんだから、本当にすごい親父だよね!と嬉しそうに、そして自慢げに話してくださいました。
今回も最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございます。
このご縁に心から“感謝”です。
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