あたたかく見送ったおばあちゃんからの贈り物
以前、足立区綾瀬のお祖母様のご葬儀のお手伝いをさせていただきました。
4人のお子様と7人のお孫様。
それぞれが、おばあちゃんへの想いが深く、ご逝去されたその日は打ち合わせができなかったことを覚えております。
ご自宅でのご葬儀ということは、決まっておりましたので
ご家族皆様の心の準備が整うまではお打ち合わせをせずに
ただただ、想い出話をお聞かせいただいたり
お写真を見せていただいたり・・・
ご家族様が、
『本当にいいんですか?』
と不安そうに仰ったのですが、冷静に判断ができない時に色々と打ち合わせをしてしまうと、逆に色々なことが混乱してしまうこと。そして、大切なおばあちゃんが最期の時を迎えたことに想いを傾けていただきたいことをお伝えすると、
『なるほど。もっと泣いてていいのね』
と言ってこちらの意図を汲んでくださいました。
ご葬儀の内容につきましては、別の機会にご紹介いたしますが本当に想いの詰まった素敵なご葬儀でした。
そんな素敵なご葬儀が終わり、葬儀後のアフターサポートの時にご自宅を訪問させていただいた時のことです。
ご家族皆様から愛されているおばあちゃんからの、皆様への贈り物があったそうです。それは、お手紙と銀行通帳。
そのお手紙には、お子様、そしてお孫様への想いの詰まった文章が書かれていたそうです。遺言書という感じではなく、残した財産はおじいちゃんがいたからあるんだよ、だからもめたりしないで私の遺志を尊重して下さいという内容だったそうです。
そして、通帳にはお子様、お孫様の名前が記されており、なかにはおばあちゃんが振り分けた金額が入金されていたそうです。
さらに、おばあちゃんの残した遺品についても細かに指示が書いてあり、そこに記されていないものについては迷わずに処分してほしいという旨の内容が書かれていたそうです。
そして最後に書かれた文章を私に伝えたいと思ったということでした。
『私が息をひきとったら、その日は葬儀の話やお金の話はせずに、一日だけおばあちゃんのことを思ってください。そして次の日からはやらなくてはならないことや自分の人生をしっかり歩まなければいけません。いつまでもめそめそしているとおばあちゃんが、安心しておじいちゃんのところにいけなくなるから』
と書かれておりました。
本来、亡くなってすぐにこの手紙を読むべきだったのかもしれませんが、頭がいっぱいで、そこに目がいかなかった・・・と仰っておりました。
偶然、燈さんに出会い、すごい確率でおばあちゃんの葬儀のお願いをしたけど、見えない力がはたらいた気がしてならない。
そう仰ってくれました。
どんな力が働いたのか、わかりませんがそこに引き寄せていただけた事に心から感謝しております。
今回も最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございます。
このご縁に心から“感謝”です。