散歩道

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足立区六木で自宅葬のお手伝いをさせていただきました。

 

ご逝去されたのはご主人で、お見送りは奥様 お一人でした。

お二人の間には、お子様が一人いらっしゃったそうですが、交通事故で亡くされそれからはお二人で生活をされてきたそうです。

 

老後の日課は、神明六木遊歩道を二人で散歩すること!

だったそうです。

 

 

お天気の悪い日は歩けなかったそうでしたが、

『そういう日があるから、歩ける日に感謝できるのよ』

と教えてくださいました。

 

お二人が永い時間を過ごした“居間”に

お花を飾らせていただきました。

 

そして、ご主人のラストメイクをご提案すると

『男なのにメイクするの?』

と半信半疑でした。

 

 

しかし、弊社の湯灌部門のメイクさんは本当にすごいんです。

荼毘にふされるその日まで、魂を吹き込む気持ちでケアをしてくださいます。

 

 

もちろん、髭や髪の毛のセットも。

そして、散歩の時によく着ていた洋服へのお着替えも。

 

 

そして、ラストメイクが終わると

『あららぁ、ただ寝ているみたい!

散歩いこうかって起き上がってきそう。

お父さん、明日は散歩いこっかぁ』

 

 

と仰いました。

 

 

六木の方ですが、息子様の時と同じが良いということで

谷塚斎場ではなく、四ツ木斎場で火葬をすることになりました。

 

 

お父様がお好きだったという、

“石原裕次郎”さんの音楽を流し、

いつも通りの生活を送る。

 

 

いつもと違うのは、話しかけても

お父様が返事をしてくれないことだと仰いました。

 

 

ご出棺の際に、お柩の中にお入れするお花が少ないかなと

想いお母様のイメージに合う千代紙の折り紙を

お届けしました。

 

すると、

『一緒に折り紙してくれる?』

と声をかけていただけたので、二人で折り紙。

 

息子様を亡くされた時のお話や散歩の時のお話、

お二人の馴れ初め・・・

 

 

本当にたくさんのお話を聞かせていただきました。

 

 

そして、出棺の日お迎えにあがると

おいしそうな“厚焼き玉子”がお供えされておりました。

 

お父様は、甘いものが嫌いでしょっぱいものが好物だったそうなんですが、お母様の作る“玉子焼き”だけは、甘~いものがお好きだったそうです。

 

 

火葬が終わり、帰宅すると玄関の前でお母様が

『もう少し付き合ってくれる?』

と仰ったので、

『もちろんです』

とお答えすると、そのまま散歩に向かわれました。

 

 

お遺骨は私が抱かせていただき、ゆっくりとしたペースですが

長年、お二人で散歩された遊歩道を一緒に歩かせていただきました。

 

 

所々にある腰掛けに座って、水筒に入れた

“黒豆茶”をお二人よくで飲んでいたそうです。

 

ご葬儀のご依頼を承るとき、当たり前ですが故人様は

お話することはできません。でも、なんだか一緒に散歩を

させていただいている間、お父様の存在を感じました。

 

 

お話だけでなく実際に散歩をご一緒させていただいたこと。

本当にありがたいことで、お話を聞きながらでしたのでまるでそこにお父様がいらっしゃるかのように感じました。

 

 

これからも、お母様を温かく見守ってくださることをお祈りして、そしてその他のことで、私どもがお役にたてることは今後も繋がらせていただけるように・・・

 

いただけましたご縁は、葬儀で終わるわけでなく、ここからは“人”として頼れる知り合い、そして身内のように思っていただけるように紡いで参ります。

 

 

今回も最後までお読みいただきまして本当にありがとうございます。

このご縁に心から“感謝”です。